任意整理の生活への影響

最終更新日:2024年11月07日

1 信用情報機関への登録

⑴ 信用情報機関

 任意整理をすることによる生活への影響として一番大きいのは、信用情報機関への登録といえます。

 信用情報機関は、その会員(カード会社や消費者金融など)から、随時、契約・貸付・返済・滞納などの情報を得て、債務者ごとに情報を集約しています。

 任意整理をすると、その事実が信用情報機関に登録されます。

 任意整理をすることは、カード契約やお金を借りる際の契約どおりの返済が出来なくなったことを示します。

 そのため、任意整理の事実が信用情報機関に登録されると、一定の契約の申込みについて、審査が通らなくなる可能性があります。

 

⑵ 信用情報機関に登録されるとどうなるか

 具体的には、新たな借金ができなかったり、クレジットカードを作成できなかったり、保証人になれなかったりするおそれがあります。

 また、保証会社が信販系の会社の場合、住宅の賃貸をする際の審査が通らない可能性があります。

 ただし、家賃保証を専門とする会社が保証会社の賃貸物件や個人の保証人を求める賃貸物件であれば、信用情報の確認がなされず審査が通る可能性もあります。

 

⑶ 信用情報機関に登録される期間

 信用情報機関に登録される期間は、長くて完済から5年が経過するまでです。

 たとえば、4年の返済計画で任意整理して計画どおり支払った場合を考えると、任意整理が始まってから長くて約9年間は登録されることになります。

2 通常、家族や会社に知られることはない

 任意整理をしても、基本的にそのことが家族や会社に通知されることはありません。

 そのため、通常、任意整理をしても家族や会社に知られずに生活できます。

3 銀行口座の使用が制限される

 通常、預金口座を持っている銀行を相手に任意整理すると、その銀行で開設している全ての口座が凍結されます。

 口座の凍結は、保証会社による代位弁済が完了する3か月程度の間だけのことが多いです。

た だし、一部には、口座凍結後まもなく預金契約が強制解約され、口座が使えなくなる銀行も存在します。

 銀行を相手に任意整理しない場合でも、銀行からの借金があり、銀行の借金の保証会社(多くの場合、消費者金融やカード会社)を相手に任意整理した場合でも、口座凍結のおそれがあります。

 関係する銀行を給料口座等に使用している場合、可能なら給料口座等の変更をするべきです。

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